百聞は一見に如かず

古代より人も物も動物たちも植物さえ、環境が意にそぐわないと未知のパラダイスを求めて移動を繰り返していた。生存の為に。そこで出会う異民族とは守るものと奪うものとの戦いだけが双方に与えられたコミュニケーションだった。

今はそこに別の理由がプラスされた。人々は何も奪わず未知との遭遇の為に、未知を楽しむ為に、移動する。人々は何も守らず未知との遭遇の為に、未知を楽しむ為に、やって来た人々を受け入れる。

世界中がボーダレスになり、単一国家と豪語して来た日本もまた、片田舎でさえインターナショナルな様相に。SNSの中はさらに情報のボーダレス。性別や、年代や、人種や、国籍や、思想や、様々な個人を特定するアイデンティティを超えて、メルティングな世界が世界中に出現している。

百聞は一見に如かず。ボーダレスな移動は、お互いを知る上で大いに役立つ。私たちはこの地球上にパラダイスとしてのワンネスを具現化することになるのかもしれない。